大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、旦那さんが浮気をしてしまった相談者さんからのお悩みです。
萌さんこんにちは。
昔から萌さんの考え方が大好きで今回相談させていただきます。
私は昨年同じ会社の人と結婚し、新婚ホヤホヤ生活を送っていました。
ある日、ふとした瞬間に携帯を見てしまい、新婚にもかかわらず旦那が会社の人と浮気していたことが発覚しました。
浮気していた期間は1ヶ月ほどで、私に不満があったわけではなく、バレないだろうと軽い気持ちで浮気したようです。
ただ、見てしまったLINEや問い詰めた内容は衝撃で、浮気なんてするはずないと思っていた人からの裏切りはとても深い傷となりました。
とても悲しく、しばらく荒れ、旦那に暴言もいっぱい吐きました。
子供もいないし、まだお互い若いので離婚した方がいいのではとも思いましたが、結婚した以上別れる選択は私の中で今はなく、旦那も離婚したくないと言っているので今修復を試みています。
財布も完全に握り、一生かけて償うという話しになり、今は平凡な日々を送ってます。(基本的には今までどおり楽しい日々です。)
しかし、たまにふとした瞬間に不安になります。
一度の過ちで済むのか。
自分より浮気相手の方に心が傾いているのではないか。
旦那もこんな私と一緒にいるのは疲れてしまうのではないか。
今は一緒にいたくてもある日突然冷めてしまうのではないか。
今のうちに別れた方がお互いのためなのではないかと考えてしまいます。
(一緒にいる時は楽しいので全く思いませんが、1人になった時に考えてしまいます。)
子供ができる前に方向性をはっきりしたいので萌さんに相談させていただきました。
ぜひ萌さんパワーを私にください。よろしくお願いいたします。
(25歳・女性・会社員)
今回、前置きは割愛して…。
お悩みを投稿してくださってありがとうございます。
きっとこれを書いている時もすごく辛かったですよね。
親しい人たちから、自分の大好きな旦那さんが、そんなことをしてしまう人だと思われるのも悲しくて、もしかしたら誰にも相談できないでここまできたのかな。
きっと毎日何度も絶望的な気持ちになりながら、必死で今まで通りの生活を送ってるんですよね。
そんな中、ここに送ってくださってありがとうございます。
正直、傷は一生癒えないし、関係が以前と同じ状態に戻ることはないと思います。
彼のことを信頼していればいるほど、傷は深いだろうし、おそらく今は、ことが発覚する前と、今の彼とは、相談者さんにとっては、どこか別人のような、遠い人のような気持ちかもしれません。
ただ、それはこちら側の話だと思います。
彼からすれば、自分がしてしまったことを相手に精一杯謝罪して、一緒に未来を向いてまた歩き出してくれた。
すごく反省していたとしても、彼は傷ついていない。
彼にとっては、ことが起きる前の相談者さんと今の相談者さんは、同じ人物なんだと思います。
だとすれば、相談者さんが傷を抱えながら、という条件付きで関係は修復できると思います。
そして修復すると決めたなら、彼の何倍も努力が必要だと思います。
きっと彼が、そのことを忘れたかのように振る舞えば、相談者さんは、自分が今もどれだけ辛いかを伝えたくて苦しいだろうし、彼が何度も謝ってきたとしても、それはそれで苦しい。
どっちに転んでも苦しいのは、相談者さん1人かもしれません。
だからこそ、もう彼にはそれを言わない、責めない、悟られない。
そんな風に自分の中でルールを決めるのが良いのでは…。と思います。
きっといつまでも被害者と加害者のような関係になってしまっては、彼もやりづらいだろうし、何より相談者さん自身もつまらないと思います。
もはや、つまるとかつまらないの問題でもないかもしれませんが、これからも一緒に生きていくのであれば、少しでも楽しい方が双方にとって良いはず…、と思います。
私も30年間生きていると色々なことがありますが、そんなに具体例を出せるような相談内容じゃないのでなんとも言えませんが、私が最初に出した著書に「カスタマイズ・エブリデイ」という本があります。(サブタイトルは長いので割愛)
簡単に言うと、コーヒーを自分好みにカスタマイズするように、自分の目の前の出来事をカスタマイズして、ラテみたいに美味しくしてしまおうぜみたいな本なのですが(軽い感じですみません)、その中に「変えられないものも、カスタマイズ」という章があります。
人生の半分以上は自分の力で変えられないものでできている。
それは過去・環境・他人。
何か辛いことがあった時、「何かの試練だ」「これは私にとって必要なことなんだ」
と、人はそれに意味をもたせようとする。
だけど、実際その時点では意味なんかなくて、単なる「辛いこと」でしかない。
だとしたら、それを見ないフリしてそのままにするのではなく、自分の味に変えることが大事。
コーヒーでいうと、「今の味」と「理想の味」をちゃんと把握することで、もう起きてしまった事実を、自分の理想にしていくためにはどうしたらいいのか?
そう思うと、いつまでも「まずい、まずい」と言いながら、そのままにしておくよりも5年後10年後にでも、「むしろ隠し味だったな」と思えるように、自分のものにしてしまった方がいい。
という内容です。
なんだか少しカジュアルな例になってしまいましたが、起きたことは、どうやっても変えられません。
その上で、これからも結婚生活を続けていくと決めたのであれば、辛いけど、先に書いたように相手に求めすぎず、相談者さんが何倍も努力しながら以前と同じ(ような)関係にしていくという、今の状況でいいんだと思います。
本当に偉いです。
抱きしめにいきたいくらい…。
そして、何より効くのは、やっぱり「時間」だと思います。
25年間生きて来た、相談者さんのこれまでの器が、今まさにいっぱいいっぱいになりながら、必死で事実と向き合っていると思いますが、
これから1年、2年経って、相談者さん自身にも、そして2人の間にもまた新たな想い出や経験が加わって、
いつしか相談者さんの器の大きさや形も変わって、
辛さが消えることはなくても、ほんの少しだけ薄れる時がくるはずです。
その時に、2人がどんな関係でいられるかは、今の相談者さん次第だと思います。
子供ができるまでに方向性を決めたいとありますが、それもやっぱり2人の関係次第だと思います。
また浮気をされてしまったら…いつか気持ちが冷められてしまったら…、と思うと不安は尽きないと思いますが、人間である以上、いつだってそれはお互い様です。
自信をなくしてしまわずに、相談者さんだって、選択することができるんだから、
今は彼と歩くことを決断しただけ。
そう思って、今の自分の決断を、少しだけ客観的になりながら見守ってあげてください。
突然辛くなって気持ちが溢れそうになった時、1人で決まった温泉に行ってみる、とか、
特定の友達にだけ相談する、とか、自分を立て直すマイルールを持っていると心強いかもしれません。
直接的には何も力になれませんが、私の知っている限りでも、辛い経験を乗り越えて更に仲良くなった夫婦は沢山います。
だから、相談者さんと、あなたの彼ならきっと大丈夫。
心から応援しています…!
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