KAOZOKUGOTO NOTEは、世界が新時代に突入した2020年に、それぞれの自宅から繋いだ会議の中で発足した“家族のチーム化”を掲げたプロジェクト。
家族間で伝えること、残すことを促すためにつくってきました。
4年目を迎える今、累計約2000の使い方を知る中で、事務局から発送される時には全く同じだったノートは、各家族の在り方とともに唯一無二のノートとなり、私たちが想像していた使い方を遥かに超え、尊い存在へと育っています。
未来の自分と、大切なひとのために。
今より少し、自分の人生を好きになるために綴る、KAZOKUGOTO NOTE(愛称:ファミノ)。
2024年2月12日(月)まで、2024年度版のご予約を受け付けています。
旧THE FAMILY NOTEから名前を変え、KAZOKUGOTO NOTEとしてこのような形で予約販売をするのはこれが最後のチャンス。
この連載では、ノートがどんなふうにそれぞれのご家族の中で使われているかとともに、使っていくうちに訪れた家族の変化をご紹介します。
ユーザーコミュニティ「KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)」限定で過去配信した「ファミノ新聞」よりインタビューを抜粋してお届けします。
※2023年12月公開分より
ファミノユーザー かおりさん
ファミノユーザーの皆さんには、まだお子さんが小さくて自分1人で書いていたり、なかなかページが進まないという方も多くいらっしゃると思います。一方、少し前からお子さんが字を書けるフェーズに入り「余っていたページがあっという間にパンパンになった」と話してくださったのは、ファミノ2冊目・KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)3年目のかおりさん。
かおりさんの実体験には、少し先の未来が希望になったり、これからの活用方法をイメージできるヒントがたくさん詰まっていると思い、今ファミノと共に見ている景色をたっぷり伺ってきました。
-まず、購入してくださったきっかけから聞かせていただけますか。
初年度購入した1冊目の表紙には私と夫の名前が書いてあって、タイトルは「2人の交換日記∼20年後の家族へ∼」。
当時、まだ子どもが小さな頃に復職をしたこともあって毎日がドタバタで。いろいろな葛藤の中で、子どもたちとの時間を色濃く残したいという思いもありましたし、生活のリズムが違う夫とのすれ違いについても寂しく感じていたので、少しでもコミュニケーションを取れたらいいなと思って購入しました。
-昨年はノートを購入せずKAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)のみ続けてくださっていると思います。
ライフスタイルによって進み具合に波がある方も多いですよね。差し支えなければ、ノートがあまり進まなかった時期の理由を教えていただけますか。
私はコロナ禍でリモートワークに切り替わったのですが、それに慣れていなかったのも<あって、かなり仕事を抱えてしまったんですよね。休みの日や早朝にも仕事をしなければ<ならないという状況で。
さらに引っ越しが重なりかなり多忙で、なかなかノートを開けなかったというのが1番大きな理由かなと思います。
あとは、1年目は夫と2人で書いていたのですが、2年目はお互いに忙しく、なかなか2人でノートに向かう時間が取りにくかったというか。私から強制はできないし、夫は夫で自分の時間も大事にしたいだろうなと。
-1年目はどんな風にノートを進められていたんでしょうか。
最初の頃を振り返ると、結構しっかり文章が書いてあって。本当に交換日記みたいな感じで進めていました。でもそのやり方だと続かなくて。やっぱり写真とかがあった方が見返す頻度も高いんですよね。
写真を取り入れるようになってから、読み返すのも楽しいので進むようになりました。
-向き合い方がちょっとライトになった感じですね。
そうですね。写真をメインで貼ったところの穴を文字で埋めていくようなイメージです。夫に書いてほしい時も写真を貼って、その間を埋めてもらうようにお願いしたり。写真だけのページもあったりします。
-今、旦那さんとファミノはどんな距離感ですか。
やっぱり書いたことは共有したいなと思って最新のページは冷蔵庫に貼るようにしているので、それは読んでくれているみたいです。書かなくても口頭ではコメントをくれたりしますね。
「書いて」って義務みたいにしてしまうとお互いに辛かったんですが、まずは自分の楽しみにして、今は子どもたちも参加してくれるようになって。さらにそれを夫が見てちょこちょこっと参加してくれる、っていうのがちょうど良いバランスかなって思います。
この間は、私が「ワンオペ朝特集」を書いたところにコメントしてくれていました。
▲右下が旦那さんのコメント。子どもたちへのメッセージと、ママへの「ありがとう」
-泣けます……! そして大変なワンオペを特集にできているかおりさんも素敵です。これぞ日常編集!
以前は一緒に朝の準備をして、保育園へも夫が送ってくれていたんですが、4月から夫の朝が早いという暮らしに変わって私もまいってしまっていたんですよね。
でも、子どもたちとは朝と夜しか一緒に過ごせないのに、その時間を辛い気持ちで過ごすのはすごくもったいないなと思って。こういうシーンも将来見たら面白いんだろうな、懐かしくなるんだろうなっていう気持ちでファミノにまとめてみたんです。
そしたら自分にとってもそんなに辛いものではなくなったというか。目の前のことを面白がれるようになったので、それは良い変化でした。
▲最新ページは冷蔵庫に貼って共有。家族にとってノートが習慣になる秘訣
-以前、お子さんが書いたWISHLISTを叶えてドーナッツを作り、一緒にトッピングをしたことなどをインスタグラムに投稿されていましたよね。
お子さんの成長を見守る中で「ファミノを一緒に書けるかも」と思ったきっかけってあるのでしょうか。
娘が字を書けるようになるまでは私が1人で書いていたんですが、そこに娘が気になる様子でペンを持ってきたりっていうことがあって。「一緒に書いてみる?」と誘ってみたらすごく喜んでくれたんです。やっぱり自分が主体的に参加できると楽しいみたいで。
毎月のWISHLISTは自分から書きたいと言って書いてくれますね。Good things journalは週末に楽しかったことを書いたりしているんですけど、写真を貼ったらそのコメント欄を埋めたり絵を描いたりする形で参加してくれています。
最初の頃はあまりWISHLISTの意味がわからなかったようで将来の夢を書いたりしていたんですが、最近は「秋だからピクニックに行きたい」とか「おうちでお菓子を作りたい」とか具体的なことを書けるようになってきました。
▲6歳の娘さんも参加して、家族それぞれの直筆が混じった愛しいWISHLISTページ
今6歳ですが、こんなに小さな頭でこんなことを考えているんだな、と知れるのが私も嬉しいし、字がだんだん上手になっていくのを残せるのもすごくいいなって思ってます。
-私も子どもが字が書けるフェーズに入ることが本当に楽しみになってきました。他にも娘さんとファミノのエピソードがあれば聞かせていただけますか。
5歳前くらいにお引越しをしたときに転園をしたんですが、娘がすごく寂しそうで夜も泣いたりしていて。
お友達や先生からたくさんもらったお手紙をここ(ファミノ)に貼っておけば、ずっと残しておけるし、いつでも見返せるからって一緒に貼ったんです。そのページをすごく気に入ったみたいで、今も定期的に見返していて。
過去の大切にされていた記憶の詰まっているページが、娘にとっての宝物になったようです。
▲お手紙も折り紙も、A4サイズのファミノが思い出の受け皿に
-素敵です。大切にもできるし気軽に見返せる、その距離感もいいですよね。普段はどんな頻度やルーティーンで書かれていますか?
以前は早朝など私が1人の時間に書いていたんですが、娘が一緒に書いてくれるようになってからは、週末の日中、お昼ごはんを食べた後のまったりタイムに書いたりしています。
汚されたりするのも最初の頃は気になったんですが、最近は気にならなくなって。何でもいいから痕跡を残してほしいって思うようになりました。落書きとかもその時の記録というか。
-「何でもいいから痕跡を残してほしい」……! 本当ですよね。
今は子どもが寝ている間にファミノを書いている方も、子どもと一緒にいる時間に無理なく書けるようになるとペースがグッと上がるんだろうなっていうのが想像できました。
そうですね。昨年は購入しなかったのもあって、今年のGood things journalのページは紙が足りなくなるくらいどんどん埋まっていってます。
誕生日に「子どもと使うプラン」を書いてもらったときは、質問になっていて答えやすかったのと、自分専用のページだというのも嬉しかったみたいですごく喜んで書いていました。質問に対する答えも宝物ですよね。たぶん数年後はこんな答えは書かないんだろうなって思うし、私にとっても嬉しかったです。
▲大きくなったらどこで何をして暮らしたい? - 「ままがおばあちゃんになても ままぱぱとくらしたい」
願いごとが叶うなら - 「ぱぱと もと あそぶじかんがほしい」「ままと ゆくりする じかんがほしい」
今一番やってみたいことは - 「くうちゅうさかあがりがどうしてもできるようになりたい」「やってみたいことだから」
自由な質問欄は「もしもまほうがつかえたら?」 - 「ほうきでそらをとびたい」「ままぱぱも つれててあげたい」
不完全な字で綴られる素直な感情は、まさに「今」だけの宝物。
▲しあわせな時間は - 「ままとぱぱにぎゅーされてるとき」「しあわせに うれしいから」
悩みはある?の質問には - 「いろいろたのしいこと」「いろいろかんがえてるから」
これまでのことで一番楽しかった思い出は - 「みんなとしあわせなたのしいおもいでが どんどんできるから」
▲言葉だけでなく絵で自分を表現してくれるのも、子どもの素晴らしさの一つ
育児と仕事とで忙しい中で、子どもとの時間をとれていないんじゃないかとか、バタバタしてあっという間に毎日が過ぎていっているなと焦ることも多かったんですけど、ファミノに残しておくことで「ちゃんと楽しんでいたな」とか「家族との時間をちゃんと過ごしていたじゃないか」というふうに自分を認めてあげられる充実感があったんです。
だから今は、振り返ったときに自分が歩んできた道を愛しいと思えたらいいな、子どもたちにもそれを感じてほしいなという気持ちで一緒に書いています。子どもたちも楽しんでくれていて、コミュニケーションにもなりますし。
将来、大切にされていた昔の自分、昔の家族を見て、心が温まったり、辛いときに励まされたりしたらいいなって思っています。
あとがき
日々の忙しさや大変さを嘆くのは簡単なことですが、かおりさんのように「本当はどうしたいか」を忘れずに、自分のことも周りの人のことも大切にできる行動を取りたいな、と心から感じます。
そして、家族の年齢・フェーズが変わった先の未来にもたくさんの楽しみが待っていることを教えてくれたかおりさん。ありがとうございました!
タイムスリップして、大人になったお子さんたちがファミノを読む時のリアクションが見たいなあ。
未来の自分と、大切な人に向けて綴る、 感情のアルバム「KAZOKUGOTO NOTE」。今日の家族の会話を増やし、これまで歩いて来た道をもっと愛しく思い、そして、少し先の未来に、共に希望を持つきっかけとなることを目指すプロジェクトです。
▶︎2024年度版 KAZOKUGOTO NOTE のお知らせ
▶︎WEB記事連載「あの人のファミノ事情」
▶︎正解よりもアップデート!家族について考える「ファミノラジオ」
Writer:Yukiko Daigo
Editor:Ayano Kawashima