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KAOZOKUGOTO NOTEは、世界が新時代に突入した2020年に、それぞれの自宅から繋いだ会議の中で発足した“家族のチーム化”を掲げたプロジェクト。

家族間で伝えること、残すことを促すためにつくってきました。

4年目を迎える今、累計約2000の使い方を知る中で、事務局から発送される時には全く同じだったノートは、各家族の在り方とともに唯一無二のノートとなり、私たちが想像していた使い方を遥かに超え、尊い存在へと育っています。

未来の自分と、大切なひとのために。
今より少し、自分の人生を好きになるために綴る、KAZOKUGOTO NOTE(愛称:ファミノ)。

2024年2月12日(月)まで、2024年度版のご予約を受け付けています。

【最後となる定期販売】2024年度版 KAZOKUGOTO NOTE のお知らせ

 

旧THE FAMILY NOTEから名前を変え、KAZOKUGOTO NOTEとしてこのような形で予約販売をするのはこれが最後のチャンス。

この連載では、ノートがどんなふうにそれぞれのご家族の中で使われているかとともに、使っていくうちに訪れた家族の変化をご紹介します。

ユーザーコミュニティ「KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)」限定で過去配信した「ファミノ新聞」よりインタビューを抜粋してお届けします。
※2023年10月公開分より

 

ファミノユーザー りかさん

▼家族構成
産まれの家族・おばあさまと実家暮らし。滋賀県在住。

2023年6月にKAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)会員の皆様にお願いしたアンケートの回答を見ていると、こんな一文がありました。

「実家暮らし、独身の私でもファミノは十分すぎるくらい楽しくて幸せです」

書いてくださったのは、ファミノ2年目のりかさん

KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)にはお子さんがいらっしゃる方が割合として多い中で、このようなお声を寄せてくださったことがとても嬉しく、心に残りました。

この言葉の背景にあるりかさんの思想や、ノートとの向き合い方を伺ってきました。

 

-まず、いつどんなタイミングで購入してくださったのでしょうか。

当初から興味はあったんですが、お子さんがいたり結婚していたりした方が楽しいのかなと感じたことと、家族を巻き込める自信がなかったので、1年目は購入せずに様子を見ていました。

でもやはりコロナ禍で、おばあちゃんの家に行く回数が減ったりして。せっかく会えた時のことを残すものが欲しいなと思ったときに「やっぱりこれはファミノしかない!」となり、2年目に購入しました。
オンラインで開催された相談会で編集長の萌さんに相談させてもらったのも大きかったです。

 

-見送った1年目から、どのようにして2年目の購入に至ったのか、もう少しお話を聞かせていただけますか。

母は「残す」ということを恥ずかしがるタイプなので、最初は見送ってよかったと思っていたんです。

でも実際に使われている皆さんの投稿をInstagramで見ていたら、「この前行った場所」も「いま思っていること」もやっぱり忘れてしまうので、それをあっちこっちにではなく、ひとつに残せるのっていいなって改めて思うようになって

あと、私は料理を全くしなかったんですが、おばあちゃんがすごく上手で。

コロナ禍を機に料理家さんのオンラインレッスンに入ったのと同時に、おばあちゃんのレシピも残したいなという気持ちもその1年の間に大きくなったんです。

最終的には「あ、もう私のしたいこと全部これ(ファミノ)に詰まってるやん」って思いました。

 

-おばあさまは一緒に住んでいるのでしょうか。

一緒に住んでいるおばあちゃんと一緒に住んでいないおばあちゃんがいて、それぞれと1冊ずつ使っています

一緒に住んでいるおばあちゃんはこの数年の間で一緒に書いていける状況ではなくなってきたこともあって、私がおばあちゃんに毎月買っているお花を記録するのがメインになっています。

おばあちゃんはお花や畑が好きで、元気だったころは毎日お花の世話をしている人でした。以前はその趣味を共有することもなかったんですけど、ファミノをきっかけにお花の定期便を頼むようになったんです。

文字を残せない代わりに、一緒に見たものを残したいなって思って。届いたお花の写真と、お花屋さんがメッセージを書いたハガキを添えてくださるので、それも貼っています。

 

-ファミノをきっかけに好きなものを共有できるようになった…嬉しい変化ですね。

あとこれは、何年も前に震える手で頑張って書いてくれたお祝いの封筒なんですけど。
ある日見つけて、いまこの時の気持ちを書こうと思って残しました。

おばあちゃん自身が残してくれた文字は少ないけど、だからこそ、ちょっとしたメモとか、なんの時にもらったかわからないような封筒とかもすごく愛おしいんですよね。

本人の字ではないですけど、インタビューのページを残せたのもよかったなと思っています。

インタビューの答えが全部亡くなったおじいちゃんのことなんです。
おじいちゃんのことが大好きだったんやなっていうのがわかるんですよね。

タイムスリップできるなら「おじいちゃんと田んぼに行きたい」とか、魔法使いが家をくれるとしても「おじいちゃんが私と一緒に建てた家だから今の家がいい」とか。
続けたい家族の習慣を聞いても「おじいちゃん大好き」って答えるんですよ。


▲おばあちゃんの回答をりかさんが書記する形で残したインタビューページ

 

-(一同涙)

最近、同居の祖母とのファミノには、徐々に両親のことも残していきたいと思っていて。例えば両親が2人で行った旅行の記録とかも書いてみてるんです。将来自分でも巡ってみたいなと思って。

ちょうど先週そのことを母に話したら、母が出かけた時の記録をメモしていた紙を「捨てるとこやった」って言われて…! ゴミ箱からクシャクシャになったのを取り出してもらいました。


▲りかさんが思いをシェアしたからこそ残せた、お母さんの直筆メモ

 

-捨てられなくてよかったです…!離れて暮らすおばあさまとのファミノについてもお話を聞かせていただけますか。

そちらのおばあちゃんはまだ元気なので、ファミノをきっかけに「今度どこに行こうか」とか「今度行くまでにこれ書いておいてね」とか、そういう会話が生まれるようになりました。

以前はメールも私から送ってばかりだったのですが、おばあちゃんの方からファミノに関することで送られてくるようになったりもしました。

 

-おばあさまを巻き込むにあたって、どんなふうに説明されたんでしょうか。

まず、唐突にこれをやろうって言っても伝わりにくいだろうなと思ったので、最初に「交換ノートみたいなものをおばあちゃんと残したい」とメールを送ってから、1冊そのまま持っていったんです。

その日は以前から行きたかったレストランに行けた日だったので「私が写真を貼るから、おばあちゃんには絵かメッセージを入れてほしい」とお願いしたら、水彩画でミモザを描いてくれました。


▲写真とリンクしたミモザの水彩画がとても素敵な1ページ

それからレシピページも置いていったんですが、最初は「できるかな〜」なんて言っていたのに、次に持っていく時には「もう紙が足りひん」っていうくらい書いてくれてたりして。

 

-楽しんでくれていて嬉しいですね。どのページをどんなふうに使ってくださっているのか教えていただけますか。

明確で書きやすいからか、レシピページから進めてくれて、それはもう早い段階でページが全部埋まりました。

私が残したかったのはおばあちゃんがいつも作ってくれる唐揚げみたいな日常のご飯なんですが、おばあちゃんはそういうのを残すのは恥ずかしいらしくて。
思い出の味とかではない、新聞に載っていて作ってみておいしかったレシピ、みたい
なものが多いんですよ。


▲敢えてよそから仕入れたレシピばかり残すおばあちゃんの真意を勝手ながら想像し、愛しい気持ちに


ミモザを描いてくれたのはGood Things Journalのページですね。

先日、おばあちゃんみたいに水彩画を描けるようになりたいって言ったら、道具を一式揃えてくれていて。
私はおばあちゃんの道具を借りてできたらと思ってたんですけど。でも嬉しかったですね。

 

-りかさんの巻き込み方は無理がなくて参考になります。りかさんが編集長になり、中身を少しずつ渡して書いてもらったら回収している感じでしょうか。

そうですね。回収して、私は裏にそのとき喋ったことやしたこと、お土産に何を持っていったか等をただひたすら文字で書いています。

あとは、おばあちゃんが好きなことに関する記事の切り抜きや描いた絵を受け取って、それを私が貼ってコメントを書いたりもしています。
だいぶ集まったので、そろそろまとまった形でおばあちゃんに見せてみよう
かなと思っています。


▲ファミノがあるから写真を撮るようになった、とりかさん

 

ファミノをきっかけに、今後はおばあちゃんとの写真もちゃんと残したくて。
ここには
貼れていないんですが、お気に入りの写真があるんです。

 

-なんて素敵なお写真……!

おばあちゃんとごはんを食べに行く予定を立てていたら、そのお店の近くに好きなフォトグラファーさんがちょうどいらっしゃることを知って、撮っていただいたものです。

の日に行ったすき焼きのお店のことと、おばあちゃんがそれまでスタバに行ったことがなくてこの日初めて行ったので、それも残しました。

 

-おばあさまとはどのくらいの頻度で会っているのでしょうか。

半年に1回くらいの時期もありましたが、ファミノをきっかけに1ヶ月に1回くらいは会うようになりました。

 

-おばあさまも、きっと嬉しいですよね。
ファミノの真価は、これがあることで家族の会話が増えるとか、家族の思い出が増えるっていうことだと思っているのですが、リカさんはそれを実現されてますよね。私たちも嬉しいです。

ファミノを始めたのはおばあちゃんとの今を残したいというのがきっかけでしたが、気づいたらファミノきっかけで行動する形に変わってきているような気もしています。
ペー
ジも増えているし、残したいことや楽しいことも増えているし、Win-Winです。

 

-それが(冒頭の)「楽しくて幸せ」という言葉につながっているんですね。
永遠ではないことだから残したいし、残っているものが多ければ、きっと将来それを見返して救われることも多いだろうなって思います。

今でもすでに救われています。
つらいことがあった時にファミノを見返して「でもおば
あちゃん、この時こう言ってくれてたしな」とか。

学生の頃、家族と出かけることや、家族と仲良しっていうことが恥ずかしい時期もあって。
でもファミノを使い始めてみて、いまは全然恥ずかしくないって思えるようになった
し、家族の良いところにもさらに気づけるようになりました。

まわりのみんなと環境が違うことについていろいろと思う時期もあったんですが、ファミノに救われています。私にはあるやん、って。

 

 

あとがき

1年半でりかさんが書き進めたページは、そのボリュームでいうと全体の20%ほど。

書く頻度やページ数は重要ではなく、ファミノをきっかけに何を大切にしたいのか、そのためにどんな行動を取っていくかこそが本質なのだと信じて今日まで活動してきましたが、りかさんが実体験でもって改めて教えてくださった…そんな気持ちです。

私はこのインタビュー後すぐ、いつかいつかと思っては忙殺されて流れていた、施設に入っている祖母との面会の予約をとり、数ヶ月ぶりに一緒に過ごすことができました。

読んでくださった皆さんにとっても、自分が本当に大切にしたいことに繋がる小さな行動のきっかけになったなら、この上なく嬉しいです。

 

KAZOKUGOTO NOTE とは
未来の自分と、大切な人に向けて綴る、
感情のアルバム「KAZOKUGOTO NOTE」。今日の家族の会話を増やし、これまで歩いて来た道をもっと愛しく思い、そして、少し先の未来に、共に希望を持つきっかけとなることを目指すプロジェクトです。

▶︎2024年度版 KAZOKUGOTO NOTE のお知らせ
▶︎WEB記事連載「あの人のファミノ事情」
▶︎正解よりもアップデート!家族について考える「ファミノラジオ」

Writer:Yukiko Daigo
Editor:Ayano Kawashima

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