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KAOZOKUGOTO NOTEは、世界が新時代に突入した2020年に、それぞれの自宅から繋いだ会議の中で発足した“家族のチーム化”を掲げたプロジェクト。

家族間で伝えること、残すことを促すためにつくってきました。

4年目を迎える今、累計約2000の使い方を知る中で、事務局から発送される時には全く同じだったノートは、各家族の在り方とともに唯一無二のノートとなり、私たちが想像していた使い方を遥かに超え、尊い存在へと育っています。

未来の自分と、大切なひとのために。
今より少し、自分の人生を好きになるために綴る、KAZOKUGOTO NOTE(愛称:ファミノ)。

2024年2月5日(月)まで、2024年度版のご予約を受け付けています。

【最後となる定期販売】2024年度版 KAZOKUGOTO NOTE のお知らせ

 

旧THE FAMILY NOTEから名前を変え、KAZOKUGOTO NOTEとしてこのような形で予約販売をするのはこれが最後のチャンス。

この連載では、ノートがどんなふうにそれぞれのご家族の中で使われているかとともに、使っていくうちに訪れた家族の変化をご紹介します。

ユーザーコミュニティ「KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)」限定で過去配信した「ファミノ新聞」よりインタビューを抜粋してお届けします。
※2022年10月公開分より

 

ファミノユーザー 輝美さん

▼家族構成
旦那さんと2人暮らし・離れて暮らす息子さんが2人。札幌在住。

 

KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)の自己紹介の中に、ある一つの願いが綴られていました。

巷にあるエンディングノートは私の思いと少し違います。私の想いや小さな歴史が一番の財産です。毎月、毎年、綴りながら未来に繋げたいです。

約60年間、人生を歩んでこられた方にこんな形でファミノを使っていただけることが嬉しい!と事務局で話題になりました。輝美さんの素敵な考えがどのように生まれたのか、言葉の裏にあるものを伺いました。

 

-ファミノを手に取ろうと思われたきっかけをお聞きしたいです。

年齢と共に、両親や友人が他界するという経験をして、やがてくる自分の死について考えるようになっていました。

もちろんこれからやりたいことはたくさんあるけれど、今もし交通事故で亡くなったとしても、この人生に悔いはないと思っています。それは幸せなことだし、もし亡くなったときに家族や周りの人が「この人はこんな人だったんだな」と知ってもらえるようなノートを残したいと思うようになりました。自己満足かもしれないけど、私という人を理解してくれたら嬉しいなと。

 

-そのお気持ちに少しでも力を添えることができて嬉しいです。還暦を経て様々な気づきがあったそうですが、詳しく伺いたいです。

60歳を過ぎた頃から、“日々の暮らし”について自分だけでなく同世代の方とコミュニケーションを取りたいと思うようになりました。

会話の中で、相手に「お仕事はなんですか?」を聞くと、普通は「弁護士です」とか「会社員です」と答えるじゃないですか。そのお仕事で報酬をもらっているからそう答えると思うんですけど、毎日の暮らしの中にはその人ができる能力や価値がたくさん存在すると思っていて。例えば、コーヒーを淹れるのが上手とか優しい話し方ができるとか。子育てをしてきたから、お子さんと会話することが上手とか。

そんな目に見えるようで見えない能力や価値が人にはそれぞれきっとあって。それって自分では気づかないかもしれないけど、人に「コーヒー淹れるの上手だね」と言われてすごいことだったんだと気づくことってあると思うんです。


▲輝美さんの還暦祝いの様子。時間を重ねると風合いが出るデニムをその日のドレスコードに。お世話になった大切な人を招待し、感謝と共に「60歳になるって楽しい!」というメッセージを込めてすべてご自身でプロデュースされた。

 

-内面的な価値を大切にされるところが素敵です。

私自身も若いときには気づかなかったけど、社会人をリタイアしたからこそ気づけることも増えてきまして。そんな気づきをお互いに共有しあえる同世代のコミュニティを作っていきたいとぼんやり思っていました。その人の能力や価値を仕事ではなく、「活動」として第二の人生を歩めるんじゃないかなと思ったりしていたんです。

その中でファミノのようなノートがあると、自分が今感じたことを書いて、見返しながら自分の内面的な価値に気づくことができたり、周りの人へ共有がしやすくなるなと思いました。こういった活動を今の私たちの世代からやっていけると、みんなの老後は明るいなと。

 

-そんな存在になれたら嬉しいです。

ただ、私自身もそんな大層なエンディングノートという風に捉えてはいなくて。使い方も、申し訳ないですけどすごく雑な使い方をしています(笑)その時々で、いいなと感じたことをザザッと書いてみたりとか。書くことを決めて書くというよりかは、今の私を残していくというか。そういうことを楽しみにしたいと思いながら進めています。あまり決めずに好き勝手にやっているという感じですかね(笑)

 

-どのページを使っていただいているのか気になります!

Monthly WishListは毎月使ってますね。最近気になっていることはWishとhave toの区別がつかなくなってきたんです。「秋物を片付けよう」とかついついやらないといけないことを書いてしまって。これはWishなのかな?みんなどうなのかな?と思ったり。

▲輝美さんのMonthly Wish Listリストに書いていることを叶えられたら四角の色を塗るなど、振り返りも行っている。

 

-やらなきゃと思って書いたとしても数年後に見返すとその時やりたかったことを知るきっかけになりますよね。

見返した時には、その時のリアルな感情が思い返されるのでむしろいいかもしれないですね。

私は日記がだめなタイプで。次の日もちゃんと書かないといけないと思ってしまうんですが、このノートはいつ書いてもいいし、順番も関係ないじゃないですか。好きなようにページを継ぎ足したり、自分なりの表現ができて楽しいなと思っています!


▲その時々感じた気持ちをありのままに残されている。

 

-ノートを誰かと一緒に書こうと思われたことはありますか?

誕生日や記念日を機会に夫と一緒に書こうと思ったこともあったんですけど、なかなかタイミングがあわなくて。やろうと思った時にやれない自分が嫌だなと思ったりしたんですけど、そんな無理にやらなくてもいいやと思えてきました。

見せたくなったタイミングで、「こういうことやってるんだよね」と共有するだけでもいいかなと思ってます

 

-絶対にやらなきゃいけないものではないですよね。他にはどんなことを書いたりしていますか?

Thank you forやGood things journalのページにお家でパーティをしたときの食事のメニューやテーマを書いたり、貼ったりしています。あとは夫とごはんに行ったりしたときに感じたことや、この人すごいなと思ったことを書いたり。

この歳になると「逢いたい人に逢いに行こう」と思うことが増えたので、実際に会いに行ってその思い出を残したりしています。

日々の中で気になった言葉を、「今の気持ちにタイトルをつける」のページにささっとラフに書いたりもしますね。

 

-そのラフさが後に宝物になっていきますよね。

そうですね。「書くことって大事だな」とこのノートを通して思いました。携帯を使う機会が増えて、人って書くことをしなくなりましたよね。昔は当たり前だったのに、気づけば字を書かなくなってる自分に驚きました。

殴り書きをすることはあっても、物事を綺麗に書き留めることをしなくなっていたなと。お手紙を書くことも少なくなったと思いますし。やっぱり手書きすることで温度感が残りますよね。間違ったところを塗りつぶして消していることすらもその時の自分だからそれでいいなと思う。

字ってその人自身だと思うんです。そして、私がいなくなったときに「この字をいつどこでどんな風に読んでもらうのかな?」と楽しみに書いています。

まだ想像はつかないけれど、私が亡くなった時には夫や息子が美味しいワインを飲みながらこのノートを見て笑っていて欲しいなと思います。

 

 

お名前の字のとおり、終始輝く笑顔でお話しくださった輝美さんに、画面越しでしたが物凄くパワーをいただきました。自分たちの進む先にこんな未来が待っているのかと思うと、嬉しくて楽しみで、日々に必死で足元に向きがちだった目線がグッと上向いた気分です。

そして、人生の大先輩である輝美さんのような方にも選んでいただけたファミノに、より一層「今」を大切に綴っていこうと感じました。

KAZOKUGOTO NOTE とは
未来の自分と、大切な人に向けて綴る、
感情のアルバム「KAZOKUGOTO NOTE」。今日の家族の会話を増やし、これまで歩いて来た道をもっと愛しく思い、そして、少し先の未来に、共に希望を持つきっかけとなることを目指すプロジェクトです。

▶︎2024年度版 KAZOKUGOTO NOTE のお知らせ
▶︎WEB記事連載「あの人のファミノ事情」
▶︎正解よりもアップデート!家族について考える「ファミノラジオ」

Editor:Yuki Asada , Ayano Kawashima

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