新年明けましておめでとうございます。
学生時代に一人でブログで発信することから始まって、NEXTWEEKENDが生まれ、こうして11年目を一緒に作ってくれる人、読んでくれる方とともに迎えられることを嬉しく思います。
2023年もどうぞよろしくお願いします。
新年は多くの方が、抱負を掲げ新しく始めたい習慣を書き出したり、心機一転新しい自分を目指して動き出します。
年末にやりとげた大掃除で美しい家を維持したいと思っている方も多いでしょう…。
以前友達の家のキッチンに立った時、レンジフードまでもがピカピカで「どうしてこんなに綺麗なの?」と尋ねたら「え!一度綺麗にした日から、毎日必ず拭いていれば汚れないよ!」と、輝く瞳で至極真っ当なことを言われて、その時できる最大限の優しい顔で深くうなずいたことがありました。
“分かってはいるけどできないこと”
新年でせっかくリセットしたのに、そんなことたちに毎日追い越されて、気づけば「今日は忙しいからしょうがない」で慣れてしまう嫌な景色、怠惰な日常。
全部を美しく保つことはなかなか難しいけど、「これだけはやっておきたい」ということを抑えておけると、明日の自分に少しは自信が持てるはず。
それがレンジフードの掃除の人もいれば、ランニングの人もいるかもしれませんが、私の場合は間違いなく「花とテーブル」。
自分で選んだ季節の花が家にあって、食卓に食べたい春のものが並んでいれば「まだ大丈夫」だと、日常を立て直せるのです。
NEXTWEEKENDが2023年の1月に掲げている月間テーマは「これからを描いて」ハッシュタグは #たのしむ支度 。
コンセプトはこんな感じです。
せっかく1年の始まりの最初のコラムなので、「飾りたかったのに季節が過ぎ去ってしまった…」ということが多い方に向けて、簡単に取り入れられる季節の花カレンダーをここに記しておきたいと思います。
簡単に取り入れられる
季節の花カレンダー
1月は球根の水耕栽培。
ヒヤシンスやスイセン、ムスカリ、ミニチューリップなどをテーブルの上で育てて開花までのプロセスを楽しむことができます。
2月はラナンキュラス。
おすすめは、ラックスというシリーズ。
ワックスを塗ったような光沢があることから、ラナンキュラスとワックスを掛け合わせて「ラックス」と名づけられたそうです。
派手な色と合わせても上品になるので少しずつ春気分を盛り上げていくのにぴったり。
3月はなんといってもミモザ。
3月8日は国際女性デーとして、イタリアではミモザの花を贈り合う「ミモザの日」と呼ばれていることから、近年日本でもこの季節になるとSNSが真っ黄色になるほど!(私のタイムラインの場合は…)
ミモザは綺麗にドライにもなるので早めに買って長く楽しむこともできます。
4月はマトリカリア。
絵本に出てくるようなカモミールのような白い小花が春らしく、どんな花束にもよく合います。
花言葉は「集う喜び」なので、春のホームパーティにもぴったりです。
この写真ではフェンネルやレースフラワーと可憐シリーズで合わせてみました。
5月はスズラン!
イタリアのミモザ文化に続いて今度はフランスの文化と、ややかぶれ気味ですが…。きっかけなんて、かぶれてなんぼ。
フランスでは毎年5月1日を「スズランの日」と呼び、大切な人にスズランを贈るのだそう。
清潔感のある上品な香りは5月の始まりにふさわしく、食卓よりもワークデスクなどに置くとモチベーションが上がる気がします。
根っこの部分には毒性があるので注意です。
6月はスモークツリー。
輪郭の捉えきれない不思議な姿からファンも多く、手に入る季節が限られていることからスモークツリーを見かけるとつい買ってしまうという方も多い気がします。
これさえあれば他に何もなくてもテーブルはしっかりと決まります。お祝いの席にもぴったり。
7月はブラックベリー。
夏になると、長持ちする枝物を飾りたくなりますが、私のおすすめはブラックベリーやブルーベリー。
一枝の中でも緑から赤になるグラデーションが美しく、見ているだけで瑞々しい気持ちになれます。
8月はジンジャー。
私のイメージは「ハワイの空港に降り立った時の香り」「リゾートのホテルに到着した時の香り」。
とにかく、今から始まる至福の時間を彷彿させる香りです。
食卓にはちょっとキツいので、玄関などがおすすめですが、朝のフルーツタイムなら食卓に置いてもいいかな、と、近年もっぱらお気に入りのパッションフルーツと。
9月は紫式部。
名前の通り、歴史上のあの紫式部に由来してつけられた花。
美しい紫色の実がなるのが9月で、祖母の家の庭に沢山咲いていてよくおままごとに使っていたので、今でもこの季節に見かけると必ず買ってしまいます。
秋らしくススキや栗などと合わせても◎
10月はさりげないコスモスづかい。
ホーリーバジルや雪柳と合わせて、コスモスが自然の中に咲いているみたいな小さな花畑を食卓に…!
この試験管みたいな花瓶は、だいたいなんの花を入れても小慣れて見えるのでおすすめです。
晩酌の食卓にも意外と合います。
11月はジニア!
もともとは「百日草」と呼ばれるキク科のお花で、供花のイメージが強かった花ですが、アンティークカラーの登場とともに突然そのポジションが変わってきたのがジニアです。
NEXTWEEKENDで待ち受けとして配信したのは2022年の10月でしたが、可愛すぎて次の季節が来ても待ち受け画面を変えたくなかったっけ…。
そして12月はヤドリギ。
このコラムを公開している今は(やっと)クリスマスが終わったばかりですが、今年の年末のためにも記しておきます。
ヤドリギの樹の下でキスをしたカップルは幸せになるというロマンチックな伝説を持つこの花、華やかな花で賑わう季節ですが、とりあえずヤドリギを見つけたら買いたくなります。
と、いつも花を買うのは直感で、その時花屋さんや直売所に並んでいるものからガサッと選んでくるのが好きですが、こうして書き出してみるとそれぞれの季節には「あれを飾りたいな」とぼんやり思い浮かべているものがあるようです。
なんとなく心の引き出しに入れておくだけでも、街中で見かけた時に点と点が繋がるもの。
フードレンジを綺麗にし続けられなくても(しつこい)これを読んでくださったどなたかの1年のカレンダーの中で、いつかの点になれば嬉しいです。
皆様にとって、素晴らしい1年になりますように!