NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、子供が巣立った後の夫婦関係に、不安しか感じれらない相談者さんからのお悩みです。

萌さんがお悩みにこたえるこのコーナーを初めて読ませていただいて、ひとつひとつの言葉の選び方や、考え方、優しい口調、心にすーっと入ってきて、私も話を聞いてもらえたら、と思い、送らせていただきました。
単刀直入に言うと、夫婦仲が良くありません。
結婚当初は、今とはまた違った感じだったとは思いますが、夫と価値観が違いすぎて、日常生活をするにも支障をきたす程です。
勿論今まで話し合いも、何年も沢山してきましたが、歩み寄ろうにも、育ってきた環境、考え方、あまりにも違って、受け入れることも難しく感じます。
子どもがひとりいるのですが、子どもの方が話していて、気持ちも分かってくれて、話が通じることが多いです。
そんな状態なので、子どものこと、自分のこと、何か困ったり悩んだりしても、夫に話そうと思えないですし、話しても、全く伝わらず。
そのうち、夫に相談等はしなくなりました。
何か気になることがあっても話さない、相談もしない。
そうすると、問題は解決しませんが、話すと問題が解決しない上に、伝わらなかったり、違うストレスになるので、話さない方がマシだな、と思うようになってしまいました。
普段から、家のことも子どものことも、ほとんど私がやっています。
何か困っても、夫のことは頼らずにいます。
こんな状態で、このまま夫婦、家族として、この関係を続けていく意味があるのでしょうか?
そんなことをずっと考えたまま何年も過ごしています。
子どもが大きくなり、巣立っていったとき、夫婦ふたりで過ごすことが不安でしかありません。
(36歳・女性・主婦)

なんとなく夏の終わりを感じる気候になってきましたね。

昨日は「俳句の日」だったようで、歌でも詠もうと思ったまま今日になってしまいました。

語呂合わせで生まれた「俳句の日」かもしれませんが、やっぱり季節の終わりの切なさは、人の気持ちをポエティックにさせますよね。

ラブソングだって、幸せ絶頂のものよりも切なさを題材にしたものの方が印象に残る気がするし。

全てが秋に切り替わる前の、この曖昧な気持ちをちゃんと感じておこうっと。

さて、お悩みの投稿ありがとうございます!

これまでこたえられずにいましたが、夫婦仲にかかわらず、子供が巣立った後の夫婦関係や、夫婦間の会話に不安を感じている方からのお悩み、実はとても多いのです。

「家族関係は上手くいっているけど、子供中心の生活になってしまって、将来の夫婦間での会話が不安」というお悩みに対しては、子供だっていつまでも赤ちゃんじゃないし、親子関係だって変化する。

今は全力で新しい家族の形を楽しみながらも、それぞれ我慢がつのってしまわないように、こまめにパートナーと会話をして、昔の関係を求めるのではなく、新しい関係をつくっていくのが良いと思います。

と、言いたいのですが、

相談者さんの場合は、決して子供中心になってしまっているというわけではなく、旦那さんとの関係そのものが良くないのですよね。

長年話し合いもされてきたとのことで、きっと辛かったと思います…。

そんな中、このコーナーに思いを送ってくださりありがとうございます。

相談もできない、頼りにもならない、話もしたくない人と一緒に暮らしている、となると、それだけ見ると、彼と一緒にいる理由を探す方が大変な気がしてしまいます。

私は今のところ離婚経験はありませんが、一度結婚したから離婚しないのではなく、結婚を選択している、という意識と環境は常に更新するようにしています。

「美味しい」と喜んでほしいから彼の好きな食材を買うし、夏の終わりになると、来年の夏はあれをしよう、と一緒に話したいし、彼と子育てをしたいと思ったから、今があります。

もちろん問題だってありますが、解決したいと思ったから、都度乗り越えるために向き合っています。

それはおおもとに、「これからも一緒に未来を描くため」という理由があるからです。

人間関係においては何でも思ったことを正直に話すことだけが正解ではなくて、これからも一緒に未来を描きたいから飲み込むこともあれば、相手の理想でいられるように、振る舞うということも時には必要だと思います。

ただ、相談者さんが旦那さんと向き合わないようにしている点に関しては、「これからも一緒に未来を描くため」ではなく、向き合っても意味がないから、ということだとすれば、その先に関係が良い方向に変わることはないかもしれません。

相談者さんと旦那さんの価値観がどのようにすれ違ってしまっていて、どんな話し合いを経てきているのか分からないので、勝手なことは言えませんが、人生100年時代とは言え、時間は刻一刻と過ぎていきます。

お子さんも大きくなるし、相談者さんも旦那さんも歳を重ねます。

今の状況に向き合うことを避けたままでも人生は進みますが、10年後を想像した時に辛さしかないのであれば、私は人生がもったいないと思ってしまいます。

いくら話し合いが不毛に感じたとしても、「どんな夫婦でいたいのか」を再度話し合って、それであまりにもかけ離れていると再確認したのであれば、お互いのためにも、今とは別の関係になることを選択しても良い気がします。

もちろん、必ずしも彼と離れることを勧めたいというわけではありません。

お互いが、現状の自分の頑張りや思いをとにかく主張するというわけではなく、二人で改めて未来をどうしたいか考えてみる、という話し合いで、もしかしたら、もう一度フラットに二人で未来を描くことを目指すことだってできるかもしれません。

ただ、夫婦に何があったとしても、親と子供は、これからも家族として一緒に未来を描いていくはずです。

子供のために現状に向き合わない、我慢する、というのは、ある視点では美しい話なのかもしれませんが、それで問題を先送りにし続けてどこかで爆発してしまうよりは、子供のためにも、家族の幸せの形を追求して良いのだと思います。

幸せの形は、世間一般と合わせる必要はないはずです。

その代わり、その思いや、目指す姿は、話の分かる年齢になったら、ちゃんとお子さんに伝えられると良いのかなぁと思います。

私はそう思いながら結婚生活を続けています。

いずれにしても、このままの状況を変えないということは、相談者さんの人生がもったいないな、というのが私の考えです。

相談者さんの人生、そしてお子さんや旦那さんの人生が、来年の今頃、より良いものになる一歩が踏み出せますように。

応援しています…!

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