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器コーディネーター伊藤唯さんによるコラム「知っておきたい器のあれこれ」。

器初心者さんのお買い物の参考になる情報を毎月お届けしています。

 

陶器市やマルシェなどのイベントがあれば足を運び、ギャラリーへ通い、買い集めてきた器で食器棚が溢れるようになって数年。

そんな中で見つけてきたお気に入りの器作家さんや食器メーカーを少しずつご紹介していきたいと思います。

今回は私の運営している器の店 MY TABLEでも取り扱っている、3人の陶芸作家さんの器をご紹介します。

ふだんのテーブルを楽しくしてくれる、可愛らしい雑貨のような器たちです。

 

ポップで愛らしい
徳田吉美さんの器

ポップな色合いが目を引く徳田吉美さんの器は、気分を上げたいときに活躍してくれます。

ひとつあるだけでテーブルがパッと華やかになるデザインは、シンプルな盛り付けがよく映えます。

定番の形で色々な絵付けの器を作られているので、同じ形で違う模様を買い足していくのも楽しいですよ。

よく使っているのは取っ手のないカップ。

手でカップを包むようにもって、手も温めながらホットドリンクを少しずつ飲むのが、ひんやりした季節のお気に入りの楽しみ方です。

このカラーの模様たちは漆を接着剤にして、絵の具の粉をのせて仕上げています。

絵の具本来の色を出すことのできる漆のおかげで、くっきりとカラフルに仕上がるのだそう。

シールでの転写技術が発達したことで廃れてしまった技法だけれど、プリントした絵付けとはまた違う、フリーハンドの柔らかな線がとても好きです。

 

優しい色合いがかわいい、
遠野秀子さんの器

優しい色とカタチが特徴の遠野秀子さんの器。

ぽってりとしたマグカップには、古民家カフェ気分でホッとくつろげる甘いドリンクを用意したり。

コロンと丸い形がかわいい耐熱の器には、アヒージョなどコンロからそのままサーブしたい料理を。

テーブルに馴染む陶器製は、ふだんの料理を盛り付ける器として使いやすいのが嬉しいところ。

ぱきっとした鮮やかな色使いの料理にも、柔らかで優しい雰囲気を加えてくれます。

遠野さんの器は、植物のカタチや果物の断面をモチーフとして取り入れています。

最近は熱海と南伊豆の2拠点で活動されていて、ご自宅のある南伊豆では、兼ねてから興味のあったお米作りもはじめられたのだとか…!

遠野さんの生活の変化で、新しい器が生まれるんじゃないかと、そんなことも密かに楽しみにしています。

 

自分のお気に入りを見つけたい
鈴木敬子さんの器

渋い色合いで、和にも洋にも、いろんな料理に合わせやすい鈴木敬子さんの器。

均一じゃない揺らいだフチや、取っ手付きの小鉢など、ほんのりお茶目な形をした器がたくさん。

テーブルに馴染みつつも、ユーモアを加えてくれますよ。

なんだか動き出しそうな形のかわいいぐい呑があれば、ちょっと渋いお酒だって、ゆるやかに楽しめちゃいます。

とんがり型の器について、“このとんがりがあった方がかわいいなあと思って”と柔らかくお話されていた鈴木さん。

実用性や収納性だけじゃなく、そんな風に感性で作られていることにびっくりしつつ、お茶目な器の隠れたストーリーを感じて、より愛しく思うようになりました。

 

気になる窯元や作家さんが見つかったときは、SNSやウェブサイトで情報を提供されていることも多いので、取扱先やイベント参加の情報をぜひチェックしてみてください。

すぐに買いに行ける取扱店舗がなかったり、イベントに行けても狙っていたものは出展されていなかったりと、思うようにいかないことも多いのですが、その分お気に入りの器に出会えたときの喜びはひとしおです。

予定外に買ったものが、意外とよく使う器になったり、そんな嬉しい出会いもあるかもしれません。

 

野心を叶えたら、
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NEXTWEEKENDでは、毎月季節のテーマに合わせたハッシュタグや、企画ごとのハッシュタグをつくっています。
読者の皆さんと一緒に同じハッシュタグを使って、季節の小さな野心を叶えていき、そのタグに集まった投稿をもとにコンテンツを作るという素敵な循環…!
それを私たちは、「野心サイクル」と呼んでいます。
ぜひみなさんの叶えた野心は、ハッシュタグ「#週末野心」で教えてくださいね。

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