NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、育児を楽しめない自分に、自己嫌悪に陥ってしまっている相談者さんからのお悩みです。

萌さん、こんにちは。
いつもInstagramなどで素敵な日常を拝見しています。
子育てとお仕事をしながらの丁寧な暮らしぶりに、憧れと尊敬でいっぱいです。

私には、5歳と1歳半の子がいます。
上の子を出産するまでは企業で働いていました。
出産と同時に主人が仕事で独立をしたため、退職。
しばらくは主人の仕事を手伝っていましたが、現在は専業主婦をしています。

働いていた時はそれなりには仕事もできていましたし、そこそこには動けるタイプだと思っていました。
主婦業との両立も大変に感じたことはありませんでした。

が、出産してからというものの、どうも歯車が噛み合わなく、家事、育児だけなのに何一つ満足いかない状態が続いています。
萌さんのように素敵な朝ごはんを用意する余裕はまったくなく、質素な朝ごはんを食べさせるのが精一杯。
むしろ私が起きることで下の子を起こしてしまい、夫の朝ごはんを作れないことも。
また、5歳の息子は偏食で食が細く、作った食事を食べてくれない(外食でも同じ)ので、以前は好きだった料理も楽しくありません。
食べない子供に食事の時間もイライラしてしまうようになりました。
行き届かない掃除、楽しめない食事、イライラしてしまう自分、育児を楽しめない自分に自己嫌悪の毎日で、自己評価、自己肯定感が日に日に下がっていくようです。
決して子供が可愛くないわけではありません。
可愛いし、大切だし、何物にも代え難い。夫も優しい。家族仲良く、家庭としては幸せだと思います。でも、育児を楽しめているかと言われたら自信がなく、育児も家事も常に落第点をつけられている気分なのです。
夫は独立後、仕事は軌道にのり、毎日楽しくて仕方がないようです。
そのこと事態は私もとても嬉しく思っていますが、一方でどこかひとり置いてきぼりにされているような気持ちもあります。
出産してからというものの、体調も優れません。体質なのか激痩せしてしまい、アレルギー性湿疹もひどくなってしまいました。
なんとかこの負のスパイラルから抜け出したい。自信を取り戻したい。日々楽しめる自分でありたい。丁寧に暮らしたい。
でも、その方法がわかりません。
前向きでハッとするような返答をしていらっしゃる萌さんならどうお考えになるのだろうと、思い切ってこちらに相談させていただきました。
(33歳・女性・主婦)

ようやく気候も秋らしくなってきましたね。
(札幌はお盆明けくらいからこんな感じでしたが…)

秋の食べ物とか洋服とかって、ほんと魅力的ですよね。

小さな頃は夏が一番好きだったのに、いつしかこの秋とか春とか、中間の季節が愛しくなったな。ほくほく。

余談はおいといて…、お悩みの投稿ありがとうございます!

読みながら、きっと相談者さんはすごく真面目で、理想の妻・母像がしっかりある人なんだろうなぁと感じました。

私は、朝も夜もるんるん料理を作って、育児も楽しんでいるように見えるかもしれませんが、4割は東京に来ています。

わざわざ大きな声では言っていませんが、その間は、料理してないんです…。

仕事をしに東京に来ているので、しばしおやすみ。

しかも実家に帰省して、そこから出社しているので、娘の面倒も見てもらって、むしろ思いっきり家族に甘えています。

その時間があるからこそ、札幌に帰る飛行機の中では、帰ったら作りたいレシピ、過ごしたい時間、夫としたいこと、娘としたいことが溢れるように出てくるんだろうな、と都度実感しています。

365日毎食全力で作るなんて、結構無理な話です。

とはいえ、誰もが私のように物理的に家事から離れる二拠点生活を送れる訳ではないし、実家のサポートがある訳ではないと思います。

だとしたら、自分でメリハリをつけてみる。

行き届かない掃除、楽しめない食事、イライラしてしまう自分、育児を楽しめない自分、と仰っていますが、小さい子供がいたら、常に部屋は散らかっているのがデフォルトです。

もうこれはしょうがない。

私も一日中何かを拾いながら歩いてるし、足の裏には大体米粒か、うどんがついています。

でもずっとやってるとそれで1日が過ぎ去っていくので、一旦諦めてます。

娘の食事も、椅子の下が本当に食べかすだらけになって、以前はいちいち拾っていましたが、最近は一旦一晩乾かして、カピカピになったものを翌朝掃除機で吸う、とか、そんな感じにしてます。(掃除機のCMみたいで楽しいですよw)

常に部屋を綺麗にしておこうと思わずに、一度デフォルトのハードルを下げ、綺麗にするタイミングでスイッチを入れたらいいんだと思います。

それから、育児を楽しめないことに関しては、じわじわ考え方を変えていけたらいいですよね。

5歳と1歳半のお子さんということは、上の子はもうすぐ小学生。

ママと一緒に過ごしたがってくれる時期なんて、あっという間に過ぎ去っていくはずです。

私の母は、結婚から出産までかなり時間があったこともあり、私が生まれた時には完全に準備万端状態。

「こんなに可愛い時期を独り占めしてごめんね。すごい特権だなぁ。」と、父に対して常に悪いと思っていたそうで、確かに、娘の私が思い出しても本当にいつも楽しそうな母親でした。

「今、何考えてるかわかんないな」とか「今日暗いなぁ」とか「イライラしてるな」とか、そういえば一度も思ったことなかった気がします。(まぁきっとどこかでバランスは取っていたんだと思いますが)

旦那さんに置いてきぼりにされていると思わず、むしろ旦那さんが見ることのできない昼間の時間に、子供と過ごせていることを楽しめたらいいですよね。

なんて色々書きましたが、きっと頭では分かっているけど、思考に行動が追いつかないんですよね。

完璧を目指さなくていいんです。

毎日やる必要は全くありません。

負のスパイラルに入っているのなら、まずは、無理やりスイッチオンのタイミングを作ってみてはどうでしょうか。

毎週土曜日、ちょっと楽しい朝ごはんに挑戦してみる、とか

毎週日曜日、いつものご飯を持って公園でピクニックしてみる、とか

毎月1回だけ、家に友達を呼んで1品持ち寄り会をしてみる、とか。

どれも、時間や労力はたいしてかかりません。

だけど、負のスパイラルにはまっている時は、これがまた大変なことに感じちゃうんですよね。

今日の夜のスーパーで少し違う食材を買うだけ、誰かに誘いのLINEをするだけ、ほんの少しの行動力です。

これこそが、私がNEXTWEEKENDを作ったきっかけでもあるんですが、「いつか」と思ってることを、他人(ひと)ごとじゃなくて、ちゃんと自分ごとにして課題に向き合うと、意外と次の週末にだってできちゃうことばっかりなんですよね。

まずは自分のペースで、できることから、自分が楽しいと思うことを取り戻してみてください。

ママが楽しんでいれば、子供も楽しいはず。

偏食なお子さんも、ママと一緒にピクニックの準備をして公園に行ったら、もしかすると食べてくれることだってあるかもしれません。

最後に、実は一番気になったポイントは旦那さんが仕事を楽しむ姿が、嬉しい反面、置いてきぼりを感じている部分でした。

私も、自分が就職活動に失敗しまくって一切の自信を失っていた大学生の時、当時から付き合っていた夫は、その時すでにサッカー選手。

得点ランキングの上位に昇りつめていたので、デート中もファンの方に声をかけてもらうことが増えていました。

その頃は群馬のチーム、ザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)に所属していたので、近隣で一番大きな商業施設、高崎イオンでデートしていた日のこと、前日ちょうどゴールを決めたんだったのかなんだったのか忘れましたが、とにかくエスカレーターを上がった瞬間に、彼がファンの方に囲まれたんです。

もうね、その時に「こんなに応援してもらえてよかったね」と思う以上に、辛かったんです。

こんな私が、輝く彼の隣にいることが…。

ファンの方が、チラチラ私を見る度に下を向いたり、靴下買うふりしてみたり、口笛吹いてみたり…(最後のは嘘)

とにかく、就活に失敗して自分模索中だった私は、「今の私は多分本来の私ではないんだ!見ないでくれ!」という気持ちでいっぱいだったのをよく覚えています。

結局そこから、「あ、私って面倒な女だな」と気づき、彼を心の底から応援するためにも、自分に自信をつけないとだめなんだと、自覚したのでした。

話がそれましたが、要は自信がないと圧倒的に負のスパイラルです。

朝食でもピクニックでもいい、社会的に意義がなくたって、相談者さんの家庭に意義があればいいんです。

仕事じゃないんだから。

自分が楽しめることをちゃんと楽しんで、小さな成功体験を積み重ねて、そして自信を取り戻してください。

きっとその先には、閉じこもって葛藤している自分と、外で輝く旦那さんという図ではなく、お互いが同じ方向に歩きながらも、自分たちの生活を楽しく進めるための役割分担だと思えるはずです。

大丈夫です。応援してます!

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Photo by 中嶋史治

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